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「旅の指さし会話帳」で活躍するイラストレーター・北島志織さんの野望、それは“画家”になること!
ついに2007年3月下旬からスタートしたニューヨーク生活。アーティストとして、新米ニューヨーカーとして、日々のなかでの発見や感じたこと、活動の様子を綴ります。【毎週月曜日更新予定】

配信 : 情報センター出版局 http://www.4jc.co.jp/
「旅の指さし会話帳」公式サイト http://www.yubisashi.com/
●第79回●サブウェイとアート
公共交通機関を利用しているだけで、こんなにアートに触れられる街も珍しいんじゃーないだろうか。ニューヨークの地下鉄はアートであふれてる。
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まずは地下鉄の通っているトンネルに描かれているグラフィティ。
動いている電車に乗ってよーく見ていると、通り過ぎるトンネルにたくさんの作品が残されてるのが分かる。私の一番のお気に入りは、Qトレインでブルックリンからマンハッタンに入ってすぐ、右手に見える大きな作品だ。たくさん立っているトンネルの柱がビュンビュンと通り過ぎる度に、その向こう側に見える絵柄がどんどん変わっていくのだ。あれってどうやって描いてるんだろう!といつも目をこらして見るんだけど、やっぱり走っている地下鉄の中から見るほんの数秒の間じゃ分かるわけもなくて、今日もやっぱり目をこらしてしまう。

そして車両内でのパフォーマンスやライブも楽しい。
この間遭遇したホームレス4人組のアカペラ軍団は、クリスマスソングを格好良く歌い上げた後の、ドネーションを集めるための口上までがミュージカル仕立てにしてあって、まるで映画や舞台のワンシーンみたいだった。「♪あなたからメリークリスマス(ちょっと失礼)私からメリークリスマス(ドネーションちょうだい)」という感じで、リズムに乗って入る合の手もいい感じ。

そして忘れちゃいけないのが、地下鉄の駅に設置してあるアート作品たち。
タイルアートに彫刻作品、ステンドグラスに照明作品など、作品を見ることができる駅は実に200以上もある。その場所にちなんだ作品も多く、例えばチャイナタウン最寄りの駅では中国っぽく漢字を使ってあったり、ソーホー地区の駅では人が行き交う様子をモチーフにしていたり。普段気づかずに通り過ぎていた柱が実は作品だった、なんてこともあるから、初めて使う駅では、作品がないかなあとついキョロキョロしてしまう。いつかこんな場所に作品が設置されるようなアーティストになりたいなあ、と夢見るのでした。

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地下鉄のアート作品を一覧で見られるHP。
http://www.nycsubway.org/perl/artwork
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by webmag-d | 2008-12-15 13:31 | サブウェイとアート